なぜ『ちょい軽98』なのか?試打のきっかけ
40歳からテニスを始めて3年目。最近の私の課題は『焦って打ってしまうクセ』を直すことです。相手のボールが来ると慌ててラケットを引き、自分のタイミングで打てずにミスを重ねる……。そんな失敗を毎週のように繰り返しています。
そこで、もっと丁寧に、ゆっくり打つクセをつけるために『ボールを乗せる感覚』が強いボックスラケットを使ってみようと考えました。ただ、重すぎるラケットは体力的にも操作的にも厳しいお年頃です。そこで、取り回しの良い『ちょい軽で98平方インチ』のラケットを探す旅に出ました。
元々はテクニファイバーのTF40(290g)を使っていて感触は良かったのですが、ラケット探求の沼は深いものです。色々と調べるうちに、ウィルソンのブレード98S V9(295g)、ヨネックスのVコア98LやEゾーン98L、ダイアデムのエレベート98Lなどの存在を知りました。
そんな中、いつも拝見しているTENNITubeさんの動画( https://youtu.be/al9zbEphSo0?si=hPZGmSHc0H7HctBT )をきっかけに、ダンロップの『CX200LS』に強い興味を持ちました。このスペック帯の中ではブレードの次にスイートスポットが広いという情報もあり、思い切って試してみることにしました。
今回も、いつものように中古ラケットワールドさんからレンタルさせていただきました。ラケットワールドさん、いつも本当にありがとうございます。ついでに気になっていた兄弟機の『CX200OS』も一緒にお借りして、実際にオンコートで打ってきました。
期待していた『ボックス感』と実際の打感のギャップ
さっそく打ってみた感想ですが、一言でいうと『意外としっかりした打感で、打ちやすかった』です。
ただ、正直なところ、私の勝手な期待とは少し違う部分もありました。CX200LSを選んだ大きな理由は、ボックス形状特有の『ずっしり、もっちりして、ボールを引き伸ばすような打感』を求めていたからです。以前使ったことのあるブレード98やTF40シリーズは、まさにこのボールを乗せる感覚が強く持てるラケットでした。
そのイメージでCX200LSを振ってみたのですが、打感はもっと『軽い』感じだったのです。良い意味で軽快なのですが、私のように乗せる感触を頼りにスイングのリズムを作りたい人間にとっては、少し物足りなさを感じてしまいました。これは一緒に試打したCX200OSも同様の印象です。
圧倒的な操作性と、実戦(ダブルス)での可能性
打感の軽さは、スイングウェイトの低さから来ているのかもしれません。同じジャンルのラケットと比べても低めに設定されているようで、ボールを飛ばすパワー自体はブレードやTF40(290g)の方があると感じました。打った瞬間『あ、軽いな』と感じる、285gや270gのラケットに近い感覚です。
そのため、自分より格上の相手の重いボールと打ち合うような場面では、打ち負けてしまう不安が少しあるかもしれません。
しかし、悪いことばかりではありません。ラケットが軽く感じる分、準備が非常にしやすく、スイングスピードを上げて振り抜いていけるという大きなメリットがあります。ブレード98Sは295gという重さの割にヘッドに重みを感じるため、ヘッドを走らせて打つイメージですが、それに比べてCX200LSは操作性が抜群に良く、振り遅れる恐怖感がありません。
パワーは控えめですが、実際の草トーナメントや週末のダブルスゲームでは、ドカドカと強打を打ち合う展開はそう多くありません。むしろ、これくらい操作性が高く、自分で振っていけるラケットの方が、咄嗟の対応やコントロールがしやすく、実戦向きなのではないかとも感じました。
結論:CX200LSは『優等生』。では私には合うのか?
スイートスポットについても触れておきます。TF40(290g)と比べると、特にボレーをした際に広さを実感できました。ただ、TF40の方が弾き感が心地よいため、どちらが優れているか一概には言えません。
余談ですが、ブレード98Sのスイートスポットの広さはやはり凄いですね。最近、ヨネックスのMUSEやヘッドのSQUADなど、16×18のストリングパターンのラケットが新しいジャンルとして注目されていますが、このパターンの良さが見直されているのかもしれません。
CX200LSで一通りスピン、リターン、サーブも打ってみましたが、嫌な振動もなく、フレームもしっかりしていて、どれも卒なくこなせる印象でした。尖った特徴がない分、言葉で表現するのが難しいのですが『めっちゃいいラケットだな』という安心感があります。ガットで例えるなら、ゴーセンのAKプロ、バボラのブリオ、ヨネックスのポリツアープロのような『迷ったらこれを選べば間違いない』という平均点の高い優等生です。
さて、結論です。 私の現在の目的は『焦らずに丁寧に打つために、ボールを乗せる感覚を大事にしたい』というものです。その基準で評価すると、乗せる感覚はブレードやTF40の方に分があるため、今回のCX200LSは私の今の課題解決には少しマッチしないかな、という結論に至りました。
ですが、ラケット自体は本当に素晴らしいです。CX200LSやOSは、『ボックスラケットらしいコントロール性を残しつつも、それなりに軽快に弾いて打っていきたい』という初中級者〜中級者の方には、心強い相棒になってくれるはずです。